Crumbling The Antiseptic Beauty / Felt(1981)
チェリーレッド・レコードから出されたCrumbling The Antiseptic Beautyは1stで、全6曲。
Joy Divisionを彷彿とさせるような、どこか陰鬱な表情をたたえているアルバムだ。
幕開けを飾るインスト・ナンバー、Evergreen Dazedはギター2本で演奏されているのだが、荒涼とした美しさをもつ名曲である。
5分間集中して聴けるインスト楽曲が1stに収録されているバンドって結構すごいんじゃなかろうか?
ただ、このアルバムを覆う、気だるく、暗い雰囲気は、二曲目以降、ボーカルが入ってからに顕著なように思われる。
ボーカルのローレンス・ヘイワードはThe Televisionの大ファンだったらしく、歌い方もかなり影響を受けているとあちこちで見たのだが、トム・ヴァーレインの方がまだ歌う気があるな、というのが個人的な感想です…
とにかく投げやりでボソボソ呟くようなボーカルがFelt特有の雰囲気づくりの鍵になっているのではないでしょうか。